Tuesday, May 22, 2007

低コレステロール値を補うニードに答える・・8

何故に、高脂血症の病名が消え、

血中コレステロール値は診断基準から削除されたか・・6・・

日本の血中総コレステロール値と死亡率・・3



 前回取り上げました日本動脈学会が、根拠的データとする「NIPPON DATA]は、浜六郎著「コレステロールに薬はいらない!」(角川書店、2006年9月)によると「NIPPON研究」として紹介されています(pp.43~46)

 前回紹介しましたような2007年度の論文が出る前で、14年間の追跡調査結果です。

 その紹介は以下の如くでした。

 まず、コレステロール値と死亡危険度が示されています。

 死亡危険度がモットも低かったのは、男女共に、血中総コレステロール値が240~260mg/dlだったのです。

 取り分け、女性では、コレステロール値が160以下の人達で、二倍以上に死亡危険度は増しました

 更年期以後の女性で、低コレステロール血症の人は、要注意と言うことです。

 男性では、1.5倍ほどで、女性よりは低めでした。

  死亡危険のみならず、14年後の「自立率」も、死亡危険度が最低だったコレステロール値が240~260mg/dlの人達で、モットも多かったのです。

 ここで、自立率とは14年後に生きて、人の世話にはならずに身の回りは自分で出来る人の割合を示します。

 つまりは、心身共に元気度のがよかったと言うことになります。

 次に、ガン死と血中コレステロール値についての結果です。

 低コレステロールとガン死については、逆に、男性で、その危険は増加していました。

 ガン死は、コレステロール値が増せば、低下するとの事実は、既に、J-LIT研究の時に説明しました。

 このNIPPONN研究では、血中コレステロール値240mg/dlを1として、その倍率は以下の如くでした。

 男性では、コレステロール値が160mg/dl以下では、240mg/dlに比して四倍以上のガン死の増加となっていました。

 女性では、二倍を越えるぐらいでしたが男女合計で三倍となっていました。

 以上より、日本動脈硬化学会が脂質値を決めるために重要視するNIPPON DATA(NIPPON 研究)にあって、老化に伴なった「自立度」、心筋梗塞死を含む全体の「死亡危険度」、「ガン死」は、血中コレステロール値が「240~259mg/dl]で最低を示し、「260mg/dl]の「高コレステロール」より、「低コレステロール」の方が、全体の「死亡危険度」、「ガン死危険度」にあっても高いとの結果だったのです。

コレでは、「血中総コレステロール値」を診療、診断基準から削除しなければならない結果と言わざる負えません。

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチでの本日のテーマは「高コレステロール治療のガイドライン・・6」です)
 (楽天ブログ、ミクシィでは 「低コレステロール血症の原因となる疾患・・肝機能障害・・4」です)

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