Wednesday, May 30, 2007

低コレステロール値を補うニードに答える・・13

           

日本人のLDL-コレステロール値と死亡率・・2


 LDL-コレステロール値(LDL-C,mg/dl)と日本人の死亡率についての疫学調査結果が、大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田書店)に取り上げられていますので紹介します。
 一次予防としての結果です。

 既に、総コレステロール値と5年死亡率として、福島県郡山市と神奈川県伊勢原市の2市を統合したデータとして紹介しました調査に基づきます。

 今回も、2市を統合したデータとなっています。

 途中、転出し生死が不明になったり、調査開始から一年以内の死亡者は対象から外されています。

 五年間の追跡された人は、男性9540人、女性1万8942人でした。

 対象年齢の平均は、男性が65.5歳±10.0、女性では、62.6歳±10.8でした。

 その結果は、以下の如くです。

 LDL-Cが、120~159mg/dlで、男女いづれにあっても、5年死亡率はモットも低かったのです。

 一方、LDL-Cが119mg/dl以下になると、120~159mg/dlを基準として検討しますと5年死亡率は増加傾向となります。

 女性では、LDL-Cが119mg/dl以下になると有意差を持って、5年死亡率は上昇となりました。

 男性では、LDL-Cが、80~119mg/dl では、男性の集団数が増えれば有意差を示す可能性が高いレベルでした。

 しかし、80mg/dl未満では、統計的な有意差を示した5年死亡率の増加となりました。

 以上の結果から、男女共に、160mg/dlでは、LDL-Cは問題ないとなります

 大櫛グループによるコレステロール治療ガイドラインについては、「Dr.BEAUT/ソフィーリッチ」で、既に紹介しました。

 その診断基準によります、50歳以上では、男性がLDL-Cが180mg/dlまでを正常としています。

 女性は、190mg/dlまでを正常としています。

 逆に、男女共に、LDL-Cは、100mg/dl以下にしないこととあります

 つまり、LDL-Cが低値となる方が危険なのです。

 その大櫛グループ診断基準での血中総コレステロール値は、180mg/dl以下にしないこととあります。

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチは 「高コレステロール治療ガイドライン」を取り上げています)

 (楽天ブログ、ミクシイでは、本日は「ダイエットなどによる低コレステロールとなれば、何ゆえに、素肌美障害となるか」を取り上げています)

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