Tuesday, May 29, 2007

低コレステロール値を補うニードに答える・・12

日本人のLDL-コレステロール値(LDLーC)と死亡率・・1


 日本動脈硬化学会は、従来の高脂血症の病名を「脂質異常症」と改め、その診療指針から「血中総コレステロール値」を、その基準を定め難いと削除しました(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」。

 そして、脂質異常症の診断基準は、従来どうりに、LDL-Cは、≧140mg/dl, HDLーCは,<40mg/dl, トリグリセライド(TG)は,≧150mg/dlとしています。

 HDL-CとTGは、メタボリックシンドローム(代謝症候群、メタボリック症候群)と同様の基準となっています。

 しかしながら、メタボリックシンドロームには、LDL-Cは診断基準に含まれていません。

 ここで問題は、血中総コレステロール値に代わって、前面に登場したLDL-Cが、≧140mg/dlが適切であるかどうかが問題となります。

 アメリカのNCEP ATPIIIと言うコレステロール教育プログラムでは、LDL-Cは≧160mg/dlと、心筋梗塞が我が国より多発するにもかかわらず、コレステロール値と同様、我が国より高値の基準となっています。

 結局、我が国では、「脂質異常症」と病名は変わっても、心は、血中総コレステロール値は、220mg/dlにあるのです。

 そのことは、「日本動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」(協和企画)のページ13にありますように、「血中総コレステロール値220mg/dlを採用し、この値に相当するLDL-C140mg/dlを高LDL-C血症の基準と定めた」のです。

 そこで、大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版)に、如何様なLDL-Cとコメントされているか検討をして見ます。

 次回とします。

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチには、本日は「我が国での積極的なスタチン系薬剤投与による心血管死予防」について紹介しています)

 (楽天ブログ、ミクシィには、本日は「ダイエットや栄養アンバランス、精神不安などによる低コレステロール血症のローコレステアラームIによる改善」を取り上げています)

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