Monday, July 02, 2007

低コレステロールが発病を増す疾患・・18

  高齢化と低コレステロール・・その2

 高齢化に伴なって、血中総コレステロール値の低下が顕著となるのは、男子です。

 女性では、更年期以後、高齢化に伴なった低コレステロールとなるよりは、ムシロ逆に、高コレステロールとなる傾向にあります。

 それ故に、女性の更年期以後の人達で、低コレステロールが認められる場合は、その理由をハッキリさせる必要があるといえます。

 2004年(平成16年度)の厚労省が発表した「国民健康・栄養調査報告」(第一出版)より、高齢者の70歳以上の男女での総コレステロール値の分布%を示します。

 20歳以上の男女それぞれでの血中総コレステロール値が179mg/dl以下の人達の分布%;

    男子: 30.3%      女子: 22.6%

 70歳以上の男女それぞれでの血中総コレステロール値が179gm/dl以下の人達の分布%;

    男子: 38.0%      女子: 15.7%

 20歳以上の男女に比して、血中コレステロール値の分布%は、以下の如くにまとめられます。

  男子では、70歳以上の低コレステロール値として、問題となる179mg/dl以下となる分布%は、38.と20歳以上の人達の30.0%より、増加している。

  しかし、逆に、女性では、70歳以上の血中コレステロール値が179mg/dl以下となる分布%は、15.7%で、20歳以上の分布%の22.9%より、低下しているとわかります。

 もう少し詳しく検討します。


    年齢      65~69  70~79  75~79  80~84  85歳以上

 血中総コレステロール値   
 179mg/dl以下の分布
     (%)

    男性;     27.8    36.5    39.3    35.6   50.0

    女性;     15.9    13.6    17.4    19.2   15.1
    

  以上より、男性では、70歳以上となると低コレステロールとなる人が、急に増加することを示しています。

 一方の女性では、70歳以上で、低コレステロールとなる人が、増加する傾向は明らかではありません

 こうした事実より、私は、以下の如くに推測しています。

 高齢化に伴なって、女性群は、あまり、認知能力の低下を伴なうことなく、元気な人が多い

 逆に、男性群は、70歳以上となると、低コレステロール値が問題となる179mg/dl以下の人では、元気、活力が、意欲も含めて、低下する人が多くなる

 そして、認知能力の低下を招く人が多い?

 高齢化と低コレステロール値が179mg/dl以下となった場合、男性は、その改善が必要だと示唆していると思います

 女性では、逆に、何故に、179mg/dl以下の低コレステロール値となっているのかの検討が必要なのだと示唆していると思います

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・BMI/肥満・・その5」を取り上げています)

 (楽天ブログ、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ビタミンD・・その7」を取り上げています)

 (はてなブログでは『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』を取り上げています)       

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