Thursday, July 12, 2007

低コレステロールが発病を増す疾患・・25

  高齢化と栄養・・その4・・高齢者のBMI低下と死亡率の増加 ・・

 BMI低下と死亡率について、検討します。

 BMI=18.5以下と20歳以上の男女と年齢別による分布%を、前回示しました65歳以上と比較するために、まとめて、以下に示します。


BMI=18.5以下(痩せ)の分布%  

年 齢      女 性    男 子
20~69    9.8     3.5
40~69    6.1     2.4
65~69    7.7      3.7
70~74    9.8     8.7
75~79    7.0     8.1
80~84   10.4    16.5
85歳以上   15.4    10.3
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 以上より、Dr.BEAUT・ソフィーリッチの「動脈硬化性疾患の予防と治療・・25」で紹介しましたように、女性では、15歳から39歳にかけて、BMI=18.5以下の分布が15~20%あり、男性より『痩せ』の分布%が高いことが解ります。

 大櫛陽一著『検査値と病気 間違いだらけの診断基準』(太田出版)のp.68に、男女と年齢別のBMIレベルと死亡率の図からの解説です。

人当たりの死者数

                  60歳代    70歳代     80歳代
    女性; 
     BMI=18.0 以下  およそ千    およそ3千    およそ9千
        
     BMI=18.1~20  およそ7千   およそ1.3千  およそ7千

     BMI=22.1~25  およそ0.5千  およそ千    およそ5千

     BMI=25.1~30  およそ0.5千  およそ千    およそ5千

    男子; 
     BMI=18.0 以下  およそ3千   およそ7千   およそ16千

     BMI=18.1~20  およそ1.3千  およそ2.8千  およそ8.5千
      
     BMI=22.1~25  およそ0.8千  およそ1.2千  およそ4.5千

     BMI=25.1~30  およそ0.8千  およそ千    およそ4.6千
     

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 男女共にBMIが20以下で死亡率が高くBMIが、我が国の肥満に属する25以上となっても、死亡率の増加は無いと判ります。

 女性では、更年期以後の高コレステロール血症が続くことが長寿と関連している可能性があり、70代になると急速な低コレステロールの進む男性では、BMI低下による死亡率が増加すると考えられます。

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・BMI/痩せが危険・・その4」を取り上げています)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール・・その5」を取り上げています)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・7』を取り上げています)

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