Thursday, July 26, 2007

低コレステロールが発病を増す疾患・・33

 高齢者と血中コレステロール値、LDL-コレステロール値、HDL-コレステロール値、及び、BMIのまとめ・・その8

  ・・・虚血性心疾患既往と家族性高コレステロール血症のある人のコレステロール値、及び、LDL-コレステロール値の基準範囲

 今回も、大櫛グループの提言する「コレステロール治療ガイドライン 2006年」の続きです。

 虚血性心疾患既往のある人とは、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」基準で言えば、冠動脈疾患の既往がある人となります。

 つまり、LDL-コレステロール値は、100mg/dl以下に脂質管理目標を下げる必要ありとなります。

 想定されている、コレステロール値は、180mg/dl以下となるのです。

 また、家族性高コレステロール血症では、正式ではありませんが、LDL-コレステロール値は、100mg/dl未満を管理目標値として、提言しています。

 しかし、大櫛グループの提言する基準値は、以下の如くです

 ・ 虚血性心疾患既往のある人、及び、家族性高コレステロール血症のある人では、出来るだけ、血中総コレステロール値、及び、LDL-コレステロール値を下げることが望ましい

 ・ 但し、コレステロール値は、180mg/dl以下にしてはなりません

 ・ LDL-コレステロール値は、100mg/dl以下にしてはなりません

 以上より、大櫛グループ基準では、一次予防、二次予防であれ、コレステロールは、180mg/dl以下、LDL-コレステロール値は、100mg/dl以下にしてはならないと言うことです。

 『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』では、コレステロール値、及び、LDL-コレステロール値の管理目標値としては、それぞれ、180以下、100以下としている値は、大櫛グループが、それ以下にしてはならない値となっていると判ります。

 大櫛グループの『コレステロール治療ガイドライン 2006年』は、死亡率の減少を判定基準としているのにたいして、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版』は、心血管イベントを判定基準に据えて、死亡率の減少には、目を向けていません

 アメリカや欧米では、異なる意見を持つ人達の間で、データを持ち寄り、コンセンサス ミーティングをひらいて、統一した基準とするように努力します。

 迷惑するのは、患者や一般の人達なんだからと、もう少し、閉鎖的でオタク的仲間内社会から離脱した検討を願いたいものです

 医療保険制度は、今や、患者のためにと言いながら、ご都合的な必要のない無駄使いをしている余裕は無いと思うのです。

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・スタチン系コレステロール低下薬と心血管死亡・・その4」です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・その3」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・12』です)


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