コレステロール合成 & 代謝系とスクアレン(スクワレン、squalene)・・2
コレステロールの合成は、アセチルーCoAと言うグルコース、脂肪酸、ある種のアミノ酸などの代謝に伴なって、合成される化合物から始まると言えます。
アセチルーCoAは、主に、細胞内小器官のミトコンドリアによる呼吸によって、生体内で利用可能なエネルギーとして使われるATPの合成ルートに使われます。
つまり、ミトコンドリアが、酸素を利用した電子伝達系によって、ATPを効率よく生産しているのです。
電子伝達系の重要成分として、コレステロール代謝と関連して合成されるコエンザイムQ10があるのです。
ここに、スタチン系コレステロール低下薬によるコレステロール合成 & 代謝系の抑制は、コエンザイムQ10合成の抑制となることを記憶しておく必要があります。
取り分け、低コレステロールの認められる人では、低コエンザイムQ10を誘発される危険性があるのです。
スタチン系コレステロール低下薬は、コエンザイムQ10の合成に連なるファルネシルピロリン酸合成の低下を伴なうからなのです。
また、ファルネシルピロリン酸からは、細胞膜の糖タンパク合成にかかわるドリコールも合成されます。
このドリコールは、ガンや感染症との関わりが深いのです。
コレステロールが、細胞膜の安定化に不可欠であると同時に、ドリコールによる細胞表面での細胞の役割調整とも関係するのです。
低コレステロールに伴なって、その死亡率が増加するガン死や感染症死の増加の誘引とも考えられるのです。
それ故に、血中総コレステロール値が、180mg/dl以下、LDL-コレステロール値が、100mg/dl以下になると総死亡率が上昇する危険性の原因となると言えます。
人のコレステロールは、食物摂取由来によって生体が取り込む量は、一日必要量の20~30%に過ぎません。
つまり、生体が必要とするコレステロールの大部分は、食事由来ではなく、肝臓を中心とするコレステロール合成 & 代謝系から補給されているのです。
それ故に、血中の総コレステロール値は、中性脂肪のように、食事による影響は、少ないのです。
逆に、スタチン系コレステロール低下薬の効果が出やすいことなり、コエンザイムQ10のような、コレステロール合成 & 代謝系と関連する生体内生理活性物質の低下に留意する必要が生ずる可能性がでてくるのです。
しかし、コレステロール合成系 & 代謝系は、女性では、更年期以後のエストロゲンが低下した場合などのように、ホルモンの影響も受けます。
また、高齢化男性や胃腸の手術を受けた人では、低コレステロールが起こりやすい身体状況にありますから、注意が必要となるのです。
(Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは、「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・代表的なスタチン系コレステロール低下薬は心血管死亡率低下無し・・2」です)
(楽天、ミクシイでは、「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・・6」です)
(はてな日記では、『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)
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