Friday, August 24, 2007

スクアレン(スクワレン)とコレステロール・・6

 コレステロール合成 & 代謝系とスクアレン(スクワレン、squalene)・・6・・スクアレンで血中コレステロールが上昇する理由・2

 コレステロール合成は、生体内で、グルコースから始まるエネルギーとして利用可能なATP産生のメインとなる経路を共有するアセチルーCoAから始まると述べてきました。

 この事実は、脳が、他の臓器に比して、コレステロールとグルコースを多量に必要として、その機能を果たすことと、生命現象の合理性を示すものとなっていることを示しているのだと思います。

 低コレステロールが、アルツハイマーなどの認知症の誘発や、うつ、人格障害的な疾患を増すとの主張を裏付ける事実だと思います。

 そして、コレステロールは、生体内で、必要とする量は、食事由来とするのは、25%ぐらいと少なく、大部分は、生体内で、肝臓を主とする合成に依存しているのです

 それ故に、低コレステロールの人では、食事では、上昇させ難いとなるのです

 既に、取り上げましたが、ホルモンの影響も受けて、更年期以後の女性では、血中コレステロール値は、上昇します

 一方、65歳以上の男性では、血中総コレステロール値が、死亡率が上昇する危険域の180mg/dl以下となる%が、女性に比して、二倍以上の増加するようになります。

 しかし、心筋梗塞などの冠動脈疾患死は、更年期以後の高値を伴なう女性に少ないのです

 平均寿命も、女性で長いことは、良く知られたことです。

 大櫛グループによる『コレステロール治療ガイドライン 2006.03』(Dr.BEAUT・ソフィーリッチ; 「動脈硬化性疾患の予防と治療・・44」参照)にありますように、女性の正常域は、男性に比して、高く設定されています

 そして、例え、心筋梗塞の既往などの危険な人達でも、血中コレステロール値は、180以下にしないこと、LDL-コレステロールは、100以下にしにことと忠告しています。

 事実、心筋梗塞既往者を対象とした、血中コレステロール値とLDL-コレステロール値を、それぞれ、180以上、100以上に維持した試験グループで、心血管死亡率は、低下が得られているのです

 加えて、血中コレステロール値が、180以下になると、既に、何回も述べていますように、ガン死、脳出血死、感染症死、自殺・事故死が増してしまうのです

 以上より、強調したいことは、血中コレステロール値やLDL-コレステロール値は、低ければ良いとの、既存の“常識”から脱却して、欲しいのです

 そもそも、LDL-コレステロールを、わが国では、キャチコピィー的な “悪玉コレステロール”と呼ぶようになったことから、ナカナカ、その“常識”から、現状でも、抜け出せていません

 LDL-コレステロールは、主に、肝臓で合成されたコレステロールを、身体内の必要としている組織、血管に運び、届け、補充する、重要な役割を担っているのです。

 血中コレステロール値が下がり、LDL-コレステロール値が下がっていると、例えば、傷ついた動脈血管を修復できないために、逆に、動脈硬化が振興したり、脳血管などや破れて、脳出血の誘引になるとも言われるのです

 つまり、コレステロールは、動脈血管のみならず、細胞膜の安定化や、修復のために必要不可欠であり、速やかな、LDL-コレステロールによる補充が必要なのです。

 一方のHDL-コレステロールは、HDL-コレステロールは、余ったコレステロールを回収する役割を担っています

 それを、“善玉コレステロール”と呼んで、高ければ良いと考えられています

 しかし、男性では、80mg/dl以上の高値になると死亡率は増してしまうのです

 つまり、高齢化を伴なった男性では、血中コレステロールの低下、HDL-コレステロールの高値、LDL-コレステロールの低値は、死亡率の増加となると言うことです。

 以上の事実は、如何に、コレステロールが、脳や血管を始めとする細胞、組織、臓器にとって、重要な役割を果たしているかをを示すものだと思います。

 食事由来からのコレステロール摂取が少ないことから、低コレステロールを改善するためには、スクアレン(スクワレン)からのコレステロール合成を促進することが、如何に、重要な意味を持つか、理解出来たと思います

 (Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・「海外の代表的なスタチンを用いた大規模臨床試験」と心血管死亡を低下させる基準・2』です)

 (楽天、ミクシイでは「素肌美障害とコレステロール代謝・・ステロイドホルモン・・植物エストロゲン・・大豆イソフラボン・10」です)

 (はてな日記では『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・21』です)

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