ガン・・2・・日本人と低コレステロールによるガン死増加
低コレステロールによる日本人のガン死増加の事実を示す報告は沢山あります。
浜崎智仁著「コレステロールは高い方が長生きする」(エール出版)、大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版)、浜六郎著「コレステロールに薬はいらない」(角川書店)等の本にあって、一般の人々にも判りやすく解説されています。
既に、何度も紹介していますが、J-LIT(Japan Lipid Intervention Trial)と呼ぶ、大規模臨床研究に、まず、注目です。
このJ-LIT研究は、スタチン系の血中コレステロール低下薬を、全国の約5万人の高コレステロール(≧220mg/dl)患者を対象にして投与、5年以上の追跡がなされた疫学研究・コホート試験です。
この試験で注目されるのは、スタチン系薬剤投与によって、コレステロール低下の有用性を期待した研究だからです。
つまり、出来るだけ、意識的、無意識的にしても、スタチン系薬剤の有効性を期待しているからです。
しかし、予想に反して、死亡率が、最も低かったのは、血中コレステロール値が220~240mg/dlだったのです。
しかも、ガン死は、血中コレステロール値が低下するほど増加したのです。
逆に、血中コレステロール値が上昇するほど、ガン死は減る結果だったのです。
血中コレステロール値が280mg/dl以上に対して、180mg/dl以下に低下させると、ガン死増加は4倍以上となりました。
ガン死のみならず、脳出血、感染症、事故・自殺死、突然死などによる総死亡は、コレステロール値が200mg/dl以下で増加傾向となり、180mg/dl以下になると最低域の220~240mg/dlに比して、三倍近くの増加となってしまったのです。
前回取り上げましたように、アメリカでの結果と同様に、コレステロール低下によって、ガン死のみならず、総死亡も増すとの事実と一致することになります。
アメリカでの疫学研究とJ-LIT研究との違いは、JーLITでは、スタチン系薬剤投与によって、わざわざ、コレステロール値を低下させた場合の結果だと言うことです。
次回には、我が国で血中コレステロール値と ガン死との関係を追跡した疫学・コホート研究を検討します。
(Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは、「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子」を取り上げています)
(楽天ブログ、ミクシィでは、「ダイエットなどによる低コレステロールとなれば、何故に、素肌美障害となるか・・スクアレン(スクワレン)・その2」を取り上げていま
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