ガン・・4・・日本人と低コレステロールによるガン死増加
前回の続きとして、日本人の疫学調査による、血中総コレステロール値とガン死の増加についてとします。
・ 大阪府八尾市の住民およそ1万人の11年間の追跡調査です。
調査開始から始めの2年間の死亡者は除いてあります。
総死亡は、血中総コレステロール値(TCH,mg/dl)240~279で最低でした。
ガン死は、TCH280以上で最低でした。
ガン死は、TCH240~279を1とした倍率で検討しますと以下の如くでした。
男性では、TCH160~199で2倍となり、160以下に低下しますと2.7倍と増加しました。
女性では、ほとんど変化なしとの結果でした。
つまり、低コレステロールによるガン死の増加は、男性に顕著と言うことです。
前回のNIPPON DATA80での結果と同様の傾向を示しています。
男女合計としてみますと、ガン死は、TCHが160以下となりますと1.8倍ほどの増加と言うことです。
・ 茨城県の大規模調査です。
40~79歳までの脳卒中に罹ったことのある人は除いた、男性32,705人、女性63,959人の合計96,664人を対象とした5年2ヶ月間の追跡調査です。
ガン死は、TCH240以上で、最低となり、TCH220~239を1としますと、TCH160~179で1.5倍に増加したのです。
TCH160以下となりますと、更に増加して、2.3倍ほどの増加となりました。
今回のシリーズで取り上げてきました国内外のガン死と血中総コレステロール値との関係をまとめますと以下の如くとなります。
ガン死は、TCHが低めの200以下で増加傾向となり、180以下となれば有意差を持って、増加するとなります。
逆に、ガン死は、TCHが増せば、低下するとの結果だと判ります。
(Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは、「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・6」を取り上げています)
(楽天ブログ、ミクシイでは、「ダイエットなどによる低コレステロールとなれば、何故に、美肌障害となるか・・スクアレン(スクワラン)・その4」を取り上げています)
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