高齢化とトリグリセライド(中性脂肪)・・その2
今回は、大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田陽一)による、血中トリグリセライド(中性脂肪)値について、50歳以上の年齢階級別、性別による目標とする上下値を知っておきましょう。
男性; トリグリセライド値の目標範囲の上値(mg/dl):
・50~59歳代では、上値は120レベル。
・60~74歳では、上値は115レベルに低下。
・75~79歳では、上値は100レベルに低下。
トリグリセライド値の目標範囲の下値(mg/dl):
・50~59歳代では、下値は60レベル。
・60~79歳で、下値は65レベル。
女性;トリグリセライド値の目標範囲の上値(mg/dl):
・50~54歳では、上値は80レベル。 55~59歳では、上値は100レベル。
・60~64歳では、上値は100レベル。
・65~69歳では、上値は110レベル。
・70~74歳では、上値は115レベル。
・75~79歳では、上値は120レベル。
トリグリセライド値の目標範囲の下値(mg/dl):
・50~59歳では、下値は50.3レベル。
・60~64歳では、下値は60レベル。
・65~69歳では、下値は50.5レベル。
・70~79歳では、下値は60.8レベル。
以上より、男性では、目標上値は、50~74歳までの年齢では、トリグリセライド値は120mg/dlレベルとあまり変動がないことを示しています。
しかし、75~79歳では、100mg/dl間で、急速に低下していることを示しています。
男性の目標下値は、50~79歳まで、ほとんど変わらず、60レベルにあります。
女性では、目標上値は、50~54歳の更年期年齢では、80レベルと低めにありますが、55~64歳にかけて、100レベルまで上昇をしています。
更に、65歳以上79歳までの年齢まで、少しずつ上昇傾向にあり、110から120レベルとなっています。
一方、女性の目標下値は、50以上の年齢で、少しづつの上昇傾向にはありますが、60前後のレベルで、あまり変動は認められないと言えます。
まとめますと、次のように言えると思います。
・男性では、トリグリセライド(中性脂肪)目標範囲上値は、50~74歳の範囲では、120mg/dl。
但し、75歳以上になると、低下して、100mg/dlとなる。
目標範囲下値では、50歳以上の年齢では、60mg/dl と、変動は、ほとんどない。
・女性では、トリグリセライド(中性脂肪)目標範囲上値は、50歳以後の更年期年齢から、上昇を始めて、80mg/dlレベルから、75歳以上では120mg/dlまでとなる。
目標範囲下値では、50歳以上から、わずかな上昇傾向を示すが、男性同様、60レベルにある。
トリグリセライド(中性脂肪)では、既に取り上げました、血中コレステロール値同様、男性の高齢化に伴なった目標範囲上値の低下に注意が必要となり、女性では、逆に、上値が低下する場合は、何故の低下なのかと、その理由を検討する必要があるとなります。
次回は、男女、年齢階層別に、トリグリセライド(中性脂肪)の低値を示す%分布を検討します。
(Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは、「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・BMI/肥満」をとりあげています)
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