高齢化と血中コレステロール、LDL-コレステロール、HDL-コレステロール、及び、BMIのまとめ・・その2
・・・LDL-コレステロール値;
高LDL-コレステロール値が問題となるのは:
一次予防としてのLDLーコレステロール値と死亡率:
・ 65歳以上の男性では、LDL-コレステロール値(mg/dl)が、120~159の領域で、有意差を持って、死亡率は最低を示す。 しかし、160mg/dl以上では、若干の増加傾向にはあるが、有意差が認められるほどではありません。
・ 更年期以後の女性では、LDL-コレステロール値が、男子同様、有意差を持って、120~159mg/dlの領域で、死亡率は最低となる。しかし、160mg/dl以上では、その死亡率の増加は、ほとんど認められません。 つまり、女性では、血中総コレステロール値同様、LDL-コレステロール値の高値も、特に問題とはあらないとなります。
二次予防としてのLDL-コレステロール値と死亡率:
日本人糖尿病患者とLDL-コレステロール値、死亡率との関係を検討したコホート研究による疫学的検討があります(大櫛陽一、糖尿病ではコレステロールを何処まで下げる必要があるか、性差と医療、3,223-230,2006. 検査値と病気 間違いだらけの診断基準、p.120~122,2006).
・ 男性に死亡率が一番低いのは、LDL-コレステロール値(mg/dl)が、130~159です。
LDL-コレステロール値が、160以上では、死亡率は増加となり、190mg/dl以上では、急速な死亡率の増加となります。
LDL-コレステロール値が、130~159のグループに比して、190mg/dl以上では二倍以上の死亡率増加となります。
・ 女性では、LDL-コレステロール値の増加による死亡率の増加は認められていません。
低LDL-コレステロール値は;
血中LDL-コレステロール値も、コレステロール値と同様、低値による死亡率増加が、高値より危険性が高いのです。高値で危険性が増すのは、上述しましたように、男性糖尿病患者での、190mg/dl以上の場合です。
一次予防としての低LDL-コレステロール値と死亡率:
・ 男性(65歳以上)では、LDLーコレステロール値(mg/dl)が、119以下で死亡率の増加となり、80mg/dl以下では有意差のある死亡率ぞうかとなり、39mg/dl以下は死亡率は6倍近い増加を示すようになります。
・ 女性(更年期以後)では、LDL-コレステロール値と死亡率の関係が、最低の120~159mg/dl域に比して、119mg/dl以下から、死亡率が有意差ある上昇を示すようになります。
LDL-コレステロール値が、39mg/dl以下では、4倍ほどの死亡率増加を示すようになります。 つまり、女性では、LDL-コレステロール値は、高くなっても、死亡率の増加を伴なわないが、その低下は、危険となると言うことです。
以上より、男女共に、LDL-コレステロール値は、100mg/dl以下にはしないが良いのです。
次回は、男女、年齢別のLDL-コレステロール値、及び、心臓病との関係を検討とします。
(Dr.BEAUTソフィーリッチでは、 「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・コレステロール値やLDL-コレステロール値の丸め値ではニードに答えられない」です)
(楽天、ミクシイでは、 「素肌美障害とコレステロール」です)
(はてな日記では、 『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」』です)
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