高齢化と栄養・・その2・・HDL-コレステロール・
HDL-コレステロールは、善玉コレステロールと呼ばれて、高ければ良いと思われがちですが、男性では、そうとも言っておられないのです。
既に、取り上げてきました、血中総コレステロール値、LDL-コレステロール値ともども、低いほど、その死亡率は上昇するとの共通性はあります。
次回に、紹介しますBMIにあっても、低下に伴なった死亡率は上昇するのです(Dr.BEAUT・ソフィーリッチの「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・BMI/痩せが危険」参照)。
つまり、『コレステロール関連について』、高ければ危険と言ってはおられない、勘違いは多いのが現実だと思います。
しかし、男性でのHDL-コレステロール値については、高くとも、低くとも、死亡率は上昇するのです。
HDL-コレステロール値と死亡率について、大櫛陽一著「検査値と病気 間違いだらけの診断基準』(太田出版)に、調査データが取り上げられていますので、紹介します。
郡山市と伊勢原市での、9540人の男性(65.5歳±10)、1万8942人の女性(62.6歳±10.8)の追跡調査です。
HDL-コレステロール値と5年死亡率が示されています。
男性; 死亡率が一番低くなったのは、HDL-コレステロール値=40~59mg/dlの領域でした。
しかし、60以上と上昇すると、死亡率も上昇して、90~99領域では、およそ二倍の死亡率増加と、有意差ある上昇となっています。
逆に、39以下でも、死亡率は増加傾向となり、29以下では、40~59域に対して、3割ほどの死亡率の増加となるのです。
女性; 女性では、HDL-コレステロール値と死亡率との関係は、男性とは異なったパターンを示します。
死亡率が最低となるのは、HDL-コレステロール値=60~79mg/dl域です。
しかし、それ以上の上昇を伴なっても、男性のように、死亡率の増加は示さずに、ほぼ一定の水準にあります。
一方、59以下の低値では、次第に、死亡率は増加を示して、29以下では、60~79域に対して、死亡率は三倍ほどの増加でした。
以上、女性では、HDL-コレステロール値は、60以上の高値に保つのが良いのです。
女性では、LDL-コレステロール値が、120mg/dl以上で、死亡率は変わらないとの事実と相関していることになります。
つまり、女性にあっては、コレステロール値ともども、低値に要注意が肝心なのです。
(Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは、「動脈硬化性疾患の新たなる危険因子・・BMI/痩せが危険・・2」を取り上げています)
(楽天、ミクシイでは、「素肌美障害とコレステロール・・その3」を取り上げています)
(はてな日記では、 『オタピー茶の湯; 日常茶飯の「こころ」・・5』を取り上げています)
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